コラム

会社の成長に年齢という区切りは不要、採用担当者と転職成功者が語るシニア転職・採用の魅力とは。(後編)

  • 企業インタビュー

■目次
1.転職者から見る「シニア転職」の魅力とは?
①.見武さんの転職までのご経歴
②.ご転職のきっかけ
③.店舗流通ネットでの仕事内容や職場の雰囲気
④.コロナ禍での転職活動
2.店舗流通ネット採用担当者から見る「シニア人材採用」の魅力とは
①.ご経歴
②.店舗流通ネットがシニア人材採用に積極的な理由
③.採用活動の工夫点
④.今後のシニア採用の展望
3.転職者・採用者から語る「シニア転職・シニア人材採用」の魅力とは
①.シニア転職・採用のメリットとデメリット
②.選考で意識したこと
③.今後の展望

 

■ご経歴

ーまず、渡辺さんのご経歴について教えていただけますか?

 

渡辺さん:私は新卒でIT企業に入り、人事給与システムの運用・保守を担当していました。その中で、システムを通して人事の仕事を垣間見るにつれ、自分でも人事の実務を行いたいと思うようになり、人事の仕事へ足を踏み入れました。そこでは、3年半ほど採用に携わり、子供が小学校に入り自身の長期的なキャリアを考えたタイミングで店舗流通ネットへ転職しました。店舗流通ネットでは入社して5年ほどになりますが、新卒・中途採用と採用周りを中心に、その他評価等色々なことにチャレンジさせてもらっています。

 

■店舗流通ネットがシニア採用に積極的な理由

 

-ありがとうございます。就職されてから人事に関するお仕事をされていたということで人事のプロフェッショナルなのですね、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 

-店舗流通ネットではコロナ禍でありながら2020年9月には、先ほどインタビューさせていただいた見武さんも50歳を超えながらも新たなキャリアとして店舗流通ネットに入社されています。店舗流通ネットがシニア採用に積極的な理由を教えていただけますか?

 

渡辺さん:もともとシニア採用の積極化の背景として、不動産ファンド事業において経験やスキルを持っている方の即戦力が欲しかったためです。不動産に関する幅広い知見や、免許を取得している方を探していました。過去には60歳を超えて役員となった事例もあります。年齢に関係なく、社員1人ひとりと向き合い活躍する人財が働きやすいように徐々に体制を整えてきました。

 

-社員に合わせて職場の環境を整えていくというのはとても革新的ですね。

 

渡辺さん:そうですね、他社にはないスピード感で制度を変えています。ただ、全員が心地の良い環境をただ作るという会社ではなく、パフォーマンスを発揮できる環境を整える、活躍する人財がより働き甲斐を持って働ける環境を整えるという方向性です。シニア採用に関しても、優秀な方を採用するチャンスを広げるという考えで行っています。

そのため、60歳で待遇が下がるなど、年齢で区切ることはしません。他の社員と同様に、60歳を超えても結果を出せば昇給・昇進も可能です。逆に言えば年齢を理由にできないので、常に成長し続けられる方が求められていますね。

 

-実際、シニア採用枠への応募者数は多いのでしょうか?

 

渡辺さん:かなり多いです。当社の中にはない貴重な経験をお持ちの方が多く、とても期待が膨らみます。ただ、当社は年功序列ではないので、結果次第で年収が上がりも下がりもするため、向き不向きがあるかもしれません。

 

■シニア採用の工夫点

 

店舗流通ネット_シニア採用_工夫

 

-年齢に関係なく常に成長し続けるマインドが大切になりますね。では、シニア採用に関して店舗流通ネットで工夫している点はありますか?

 

渡辺さん:採用活動は「相互理解の場」と捉えています。誰でもOKというわけではなく、当社の社風に合う方とご一緒させていただきたいと思っています。そのためには、どの面接官も包み隠さず話すことを心がけています。そのため、人事の面接をマストにはしていません。代表もしくは現場の者との面接を重視しています。

 

-現場のカルチャーに合うかを重要視しているのでしょうか?

 

店舗流通ネット_オフィス

 

渡辺さん:そうですね。ポジションにもよりますが、現場担当者による面接で、当社のカルチャーに合うか、チームとして成果を出していけるかを見極めることも大切にしています。

 

-管理職系のポジションの採用活動はいかがでしょうか?

 

渡辺さん:やはり管理職ともなると会社の将来を左右する重要なポジションですので、1次面接から代表が面接をすることも少なくありません。その社長面接を経て、2次面接で現場面接とする場合もあれば、役員と社長面接で終了する場合もあります。ポジションに合わせて柔軟に採用スタイルを変えていくことが多いです。型のある採用手法ではなくあくまで「活躍出来る人材とのマッチング」を重視しているためです。

 

-ありがとうございます。では、今後の店舗流通ネットのシニア採用の展望をお聞かせください。

 

■今後のシニア採用の展望

 

渡辺さん:シニア層は当社の可能性を広げてくれる人財であり、現社員と連携することで起こる良い変化を起こせるキーマンであるとも考えています。優秀な方がご自身のキャリアを考えたときに、当社を選んでもらえるような会社にしていきたいです。

 

-渡辺さん、ありがとうございました。それでは、最後に見武さん、渡辺さんの両者にインタビューさせていただきます。

 

 

3.転職者・採用者から語る「シニア転職・シニア人材採用」の魅力とは

 

■シニア転職・採用のメリットとデメリット

 

シニア転職・採用_メリット_デメリット

 

-ここまでお二人からシニア採用に関して感じていることや意識すべきことをお伺いしてきました。次にシニア転職・採用のメリットについてお聞かせいただけますか?

 

渡辺さん:企業側のメリットは、枠を拡げることで今まで出会えなかったような豊富なご経験、貴重なスキルをお持ちの人財と出会えることです。また、個人的には、ライバルが溢れる厳しい競争社会を勝ち抜いてきた世代のため、学ぶ意欲が高く行動力もある方が多い印象があります。

 

見武さん;応募者側のメリットとしては、これまで積み上げてきたキャリアを即戦力として提供できることで、よりレベルの高いポジションにチャレンジできることだと感じています。

 

-では逆に、シニア転職・採用についてデメリットと感じることはありますか?

 

渡辺さん:もちろん人によりますが、ITスキルの吸収力が異なると感じます。当社では、急なテレワーク環境の整備やクラウド化、その他いろいろなシステムの導入など、直近でシステム周りの変化が激しい状況です。マニュアルが完備されていない部分もあるため、業務に慣れることが大変だろうなと思うことはあります。あとは、セカンドキャリアでは、マネジメント中心で後進育成に回りたいというお考えの方が多いと思いますが、当社ではポジションによってはマネジメントも大事ですが、基本はいつまでも現役を求めているため、ご本人の志向とギャップが発生するケースがあります。

 

見武さん:たしかに採用のミスマッチの可能性はあると思います。役職高く入社したのにあまり動かない方もいるかもしれないので、そこは採用時の面談でミスマッチを防ぐ必要があるなと思います。

 

■選考で意識したこと

 

-ありがとうございます。転職活動の選考中に意識されたことがあれば、応募者側と採用側の視点からそれぞれ教えてください。

 

見武さん:応募者側として面接官の人柄をしっかりとみました。店舗流通ネットは面接官のみなさんがとてもオープンに会社の良いところも悪いところも教えてくれたので、非常に信頼することができ、ここでならやっていけそうと感じました。

 

渡辺さん:採用側としては、入社後にギャップがあるのが互いに不幸なので、とにかく包み隠さず何回でも質問してもらって話し合うことを意識しました。控えめなコメント・質問をする応募者が多いなかで見武さんはどんどん質問してくれて、すぐに入社を決意してくれたことが記憶に新しいです。

 

見武さん:店舗流通ネットでは面接の時、とても質問しやすい雰囲気を作ってくれていたので聞きたいことは全て聞くことができたのです。

 

■今後の展望

 

転職_展望

 

-そうだったのですね!ありがとうございます。それでは最後にお二人から今後のお仕事の展望をお聞かせください。

 

見武さん:不動産事業として、駅近の店舗が入ったファンドなど、今までにない新しいタイプのアセットをしっかりと作っていきたいです。そして、そのアセットを不動産事業チームとして世の中に発信していきたいです。

 

渡辺さん:当社は2040年までに店舗に通じる100の事業を作り上げ、100人のトップを輩出するというビジョンを掲げています。そのために人事として多様性を大切にしながら、多くの方が年齢によらずパフォーマンスを発揮できる場を提供したいです。そして、そういった方々が魅力的に感じられるような会社にしていきたいです。

 

-熱いメッセージありがとうございます。見武さん、渡辺さん、本日は本当にありがとうございました。